核ミサイルによる攻撃を受けた場合、有害物質や爆風・熱風などから身を守るには、核シェルター内に避難するのが有効な手段の1つです。これらの中で人体に長期間影響を与えるのが「放射性物質」です。放射性物質の影響が軽減するには2週間程度かかると言われています。

そのため、核シェルター内に同程度の期間留まることを余儀なくされます。避難生活が長期化すると「トイレの確保」が切実な問題になります。

今回の記事では、主に日本に輸入されている核シェルター内のトイレについてご紹介したあと、スイスの本格的なタイプについても触れてみます。

1.日常と変わらない洗面台や整理棚もあるトイレ

アメリカのカリフォルニアにある核シェルター製造会社「アトラス・サバイバル・シェルターズ」が手掛ける核シェルターには円筒形で、奥行き6m、床面積46㎡、直径3mのものがあります。

核シェルターの内部はベッドなどを置く居住スペース、空気清浄機などを置くスペース、トイレ・洗面台を置くスペースに分かれています。

トイレ・洗面台スペースと居住スペースとの間はアコーディオンカーテンで仕切られています。そのため、プライバシーが保たれるだけでなく、洗面台や整理棚が設置されており日常生活と何ら変わらない構造になっています。

トイレ自体はシンプルですが、長期生活にも耐えられる造りになっています。ちなみに核シェルターの価格は46,000ドル(約388万円)程度です。

 

2.核シェルターの広さに応じてトイレの構造が変わるタイプ

「アトラス・サバイバル・シェルターズ」社は予算などに応じて、正方形や長方形など形や広さを選ぶことのできる核シェルターも製造・販売しています。

「ボムネード」と呼ばれる核シェルターには3つの広さのタイプがあり、最もコンパクトサイズで19,000ドル(約210万円)程度にて販売されています。

最も小型のものは「シェルターズ・スタンダードタイプ」で奥行き2.4m、幅3m、高さ4.4mです。ソファーとベッドを置くとあまりゆったりとしたスペースは確保できませんが、避難する人数が少ないと想定できるのであれば、お手軽な価格で核シェルターを入手したい方にはオススメです。

トイレはアーチ状のフレームにカーテンを取り付けたものです。核シェルターには間仕切りのない部屋が1つあるのみなので、においや音などのプライバシーに関しては割引が必要ですが、「緊急用として、何もないよりは最低限の準備をしたい」と考える方にはピッタリです。

その次に大きなタイプが「シェルターデラックスタイプ」で、「シェルターズ・スタンダード」に比べ、幅が0.6m広がっていますが、トイレは同じ構造です。

最も大きなものが「地下埋設型シェルター・スーパーデラックス」です。奥行3.0m、幅9.4m、高さ3.0mです。先にご紹介した2つのタイプに比べ高さは1.4m低くなっていますが、幅が約3倍広がっています。幅が広がった分、トイレは完全個室でプライバシーにも十分配慮された造りです。

3.200人収容できるスイスの核シェルター内のトイレ

スイスは永世中立国のため、国防に対する意識が官民問わず非常に高い国の1つです。1962年の「キューバミサイル危機」の翌年には核シェルターの設置を国民に義務付ける法律を制定しただけでなく、あらゆる公共施設なども核シェルターとして利用できるように対策を取ってきました。

普段はオフィスとして使われているビルも避難場所に指定されているところが多く、200人が収容できる所では完全個室のトイレを5つ設置している程の充実ぶりです。いかに長期間多くの方が避難できるよう想定しているかが分かります。

 

<トイレは核シェルターでの避難には必要不可欠なものです>

生理現象は避けて通ることができません。避難生活が2週間以上も続くとトイレは必要不可欠なものです。

核シェルターはタイプにより大きさや設備が異なります。ある程度まとまった資金が必要なため、どのようなトイレを設置できるかは予算次第です。避難する方の人数やメンバー構成に応じて、核シェルターやトイレのタイプを選ぶのが良いでしょう。

今回の記事を読んで、核シェルター内に設置できるトイレにはどのようなタイプがあるか知っていただけたらと思います。