昔から「災害は忘れた頃にやってくる」と言われます。世界でも有数の地震国である日本では、普段から災害に備えておく必要があります。しかし、災害グッズは多様化しており、何を選べばよいか判断に迷う方も多いでしょう。

災害時は様々な困難に直面しますが、それらは一度に訪れるのではなく時間の経過とともに変化します。例えば防災グッズの一種に食料品がありますが、災害直後に必要なものは飲料水などに限られます。

災害発生時にまずしなければならないのは「身の安全の確保」です。身の安全がなければ次の行動を起こすことが困難になります。

今回の記事では、災害時に身の安全を守る家庭用防災グッズをご紹介します。

 

1.家具転倒防止用品

 

最近の一軒家やマンションでは、備え付けのクローゼットが主流です。一方昔ながらの家では部屋中に家具を置いているところも少なくありません。

基本的にはなるべく背の高い家具を置かない、置くのであれば寝室以外の部屋にするなどの安全対策が求められます。しかし、やむを得ない理由で家具を置く必要のある方もいるでしょう。

家具の転倒を防止するグッズでもっとも普及しているのが「家具転倒防止伸縮棒」です。家具と天井の間に突っ張り棒を設置するものです。阪神淡路大震災では地震の揺れで転倒した家具の下敷きになった方が多く発生しました。

設置する場所により家具転倒防止伸縮棒の長さが異なりますが、ホームセンターなどで3,000円前後から手に入ります。

 

2.ガラス飛散防止フィルム

 

家の中では靴を履く習慣がないため、地震の衝撃で窓ガラスや食器棚などのガラスが飛散すると身動きがとれません。またガラスの破片を浴びる恐れもあります。阪神淡路大震災を経験から寝るときは枕元にスリッパなどを置くようになった方もいます。

UVカットの機能のあるものは日常生活でも役にたつでしょう。ガラス飛散防止フィルムもホームセンターなどで2,000円弱から入手可能です。

 

3.消火器具

 

関東大震災はお昼時に発生し、調理で火を扱うところが多かったため、火災による被害が甚大でした。様々な消火器具が販売されていますので、いくつかご紹介します。

①消火器

消火の基本は「初期消火」です。まだ火が小さい段階で素早く対応できるかが鍵になります。家庭用の消火器はいわゆるABC消火器が主流です。電気火災だけでなく油火災にも対応します。1本8,000円程度です。

②エアゾール式簡易消火具

「消火器は場所を占めるので」と考える方もいるでしょう。エアゾールタイプは殺虫剤スプレーの形状です。ワンプッシュで油火災、ストーブ火災にも対応します。10本9,000円程度です。

③防炎加工タオル

防炎加工タオルは調理器具から出火した際に、火に直接覆いかぶせるタオルです。防炎加工が施されています。火事の初期の段階で女性でも簡単に使用できるメリットがあります。「いざという時に、消火器をうまく使えるか自信のない」方にはオススメです。

火災時の緊急用マスク、防火頭巾としても使用できます。台所に置き、すぐに取り出せるようにしましょう。

まず慌てず防炎加工タオルで火元を覆った後、ガス栓を閉めるなどの行動をとりましょう。

 

4.避難はしご

火災等で階段などの通常の避難手段が失われた時に、ベランダから避難はしごを使い脱出する方法があります。火災では家屋の2階以上で亡くなる方が多いのです。

避難はしごは通信販売等で購入可能です。縄ばしごは値段が安く15mで1万円程度ですが、耐火性を重視するなら頑丈なフックで手すりにかけることができる金属製のものがオススメです。

2階建て用は6,000円程度、3階建て用は10,000円程度です。

 

5.緊急用ホイッスル

地震の揺れで転倒した家具やがれきの下敷きになり、身動きがとれなくなることがあります。災害救助では生存者を救出するタイムリミットは72時間と言われています。

助けを呼ぶのに大声を出し続けるのは、体力の消耗を招きます。緊急用ホイッスルはIDメモを収納できるものがあります。値段は数百円程度ですので、家族全員にキーボルダーなどにいつも身につけておくことをオススメします。

 

<自分の身は自分で守ることを忘れない>

ここまで、家庭でできる防災対策用グッズについてお話ししました。災害時の救助は自助(個人)、互助(近隣)、公助(消防、警察等)に分かれます。

消防や警察等は一個人のためではなく、社会全体のために存在します。いつも私たちの近くにいるとは限りません。災害が大規模になればなるほど活動が広範囲で多岐に渡るので、一個人のための活動は期待できません。

「備えあれば患いなし」と言うように、普段から災害時の行動を想定し準備をすることが重要です。まずは自助(自分の身は自分で守る)、互助(地域で災害に巻き込まれた方を救助する)の気持ちを持つことが求められます。

今回の記事を読んで、家庭でどのように防災対策をとればよいかを知っていただけたらと思います。